[メイン] 仮 : x5 3d6 #1 (3D6) > 14[4,4,6] > 14 #2 (3D6) > 13[6,5,2] > 13 #3 (3D6) > 11[6,3,2] > 11 #4 (3D6) > 11[1,5,5] > 11 #5 (3D6) > 14[5,4,5] > 14
[メイン] ? : x5 3d6 #1 (3D6) > 8[1,2,5] > 8 #2 (3D6) > 12[4,5,3] > 12 #3 (3D6) > 11[1,6,4] > 11 #4 (3D6) > 12[5,3,4] > 12 #5 (3D6) > 13[3,6,4] > 13
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン]
本田 珠輝 :
冬。
空気が冷え込み、釣られるように体も凍えるような、そんな季節。
[メイン]
本田 珠輝 :
へくちっとくしゃみをしてみれば、口から出る息も白く見える。
そんな、どこか他の季節とは違い、落ち着いたこの時期。
[メイン]
本田 珠輝 :
最近、冷えついた体を狙うように────新型インフルエンザが流行してしまっていた。
特定の地域にとどまらず、熱を訴える人々がニュースになるくらい、全国各地で起こっていた。
[メイン]
本田 珠輝 :
最近、家庭の事情で私が引っ越してきたこの村────キリスト教が盛んなこの村も、例外でもなく。
どこか暗い雰囲気が漂っていた。
[メイン] 本田 珠輝 : ……でも!これじゃいけない!
[メイン]
本田 珠輝 :
せっかく、ここに引っ越してきて……
仲良くなった二人の友だちも出来たのに、こんなに重たい雰囲気じゃ……
みんなが楽しくなれない!
[メイン]
本田 珠輝 :
だから、私────本田珠輝は!
宗教について無知な自分、そして神様にお願いするために!
このミサへと、友だちと一緒に行く事に決めたのでした!
[メイン] 本田 珠輝 : 「……って、意気込んできたのはいいんだけど……」
[メイン]
本田 珠輝 :
本田 珠輝は友だちのマリー、エクシアと共に。
協会までの村の道のりを、とたとたと歩いていた。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……ちょっと緊張してきたなぁ……
ミサってどんなことするのかわかんないや」
[メイン]
エクシア :
濃緋色の、ふんわりとしたウェーブのかかったショートヘアが特徴的な
3人の中で背の高い少女が、ちらりとたまの方へ向き、にへらと笑う。
[メイン]
エクシア :
「だいじょうびだいじょび~、主にお願いするだけだから~
別に、たまちゃんを取って喰らうような儀式をするわけじゃないよ~」
[メイン]
本田 珠輝 :
勢いだけで飛び出してきたので、手袋は忘れてしまった。
素肌の両手を擦り、時々息を吹きかけている。
[メイン] マリー : 「ご心配なく。私たちがついていますし…初めての方には手引書を配る手筈になっているはずです」
[メイン]
エクシア :
あはは~!と楽しげにへらへらと笑うエクシア。
そしてその手には。
[メイン] エクシア : シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ。
[メイン] エクシア : 何かを振っていた。
[メイン]
マリー :
対照的に、落ち着いて語りかけるような口調。
黒の修道服が、ふわりと冬の木枯らしに舞う。
[メイン]
本田 珠輝 :
「ほへえ~……詳しいんだね、マリーちゃん…!
やっぱり、シスタマリーを目指してるから……ほへ?」
[メイン]
エクシア :
「そ~そ、初心者大歓迎!主もたまちゃんのこと
大歓迎してるよ~っと」
[メイン]
本田 珠輝 :
近くでなる、何かの音にぴんと耳を立て。
くるり、くるり。
[メイン]
エクシア :
そして振り終わったそれを
たまとマリーの方へ、ひょいっと投げる。
[メイン] 本田 珠輝 : エクシアの方へと、視線が向いた。
[メイン] 本田 珠輝 : 「わっ…!?」
[メイン] エクシア : 「はいど~ぞ、私お手製のカイロ!」
[メイン] エクシア : もちろん既製品である。エクシアはただ振っただけ。
[メイン]
マリー :
「……あ」
とすん、とそれを両手で受け取り。
[メイン] エクシア : へらへらとした表情で、二人を面白おかしそうに見つめる。
[メイン]
本田 珠輝 :
ぱしっ、ぱしっと空中で掴み、落としを繰り返し。
ぎゅっと握りしめたソレは、暖かなカイロだった。
[メイン] エクシア : 「おっとっと~!落とさないようにね~!」
[メイン] エクシア : ふふふ、と微笑ましそうな表情で二人を見て。
[メイン]
本田 珠輝 :
「あ、あったかい……!
エクシアさんお手製のカイロは、普通のものより暖かいです!」
[メイン] 本田 珠輝 : 同意を求めるように、マリーへとそうだよね!?と、キラキラした目を向けながら。
[メイン]
エクシア :
「ま、このご時世、流行り病がちょっくら蔓延しちゃってるわけで
み~んな、身も心もどんどん冷たくなっちゃってるからね~」
[メイン] マリー : 「ありがとうございます…!流石、用意周到ですね」
[メイン] エクシア : へへへ、そりゃどーも!とニコりと笑いながら。
[メイン] エクシア : 「人生、"楽しい"方がいいじゃん~?」
[メイン] マリー : 珠輝にこくりと頷き、先輩として尊敬の眼差しをエクシアへ。
[メイン]
本田 珠輝 :
珠輝は純粋だ。
エクシアの"お手製"の言葉も鵜呑みに。
これは彼女が家で私たちのために作ってくれた、と思っている。
[メイン]
エクシア :
マリーの視線にウインク。エクシアはというと、マリーとは正反対な信者であった。
チャラい雰囲気で、清楚という二文字からは程遠い、むしろダラしないような人物である。
[メイン]
エクシア :
「それじゃ、主の教えを深く理解するためにも
たまちゃんはし~っかり、先輩の意見を聞くように!
というわけで先輩なマリーちゃん、色々頼んだよ~?」
[メイン]
本田 珠輝 :
「はいっ……!
楽しい、はみんなにあった方がいいですもんね!
私も機会があったら、これで……ミサに来てくれた人に、”楽しい”を届けたいです!」
[メイン] 本田 珠輝 : バックから、ペンとスケッチブックを取り出すが。
[メイン]
エクシア :
飄々とした態度で、腕を後頭部の後ろへ回し
教会の方へとマイペースに進んでいく。
口笛を吹きながら。
[メイン]
マリー :
「はい。……すべての方に、主の施しがあらんことを」
祈るようなポーズを向けつつ。
[メイン]
本田 珠輝 :
エクシアの言葉に、は、はいっ!と声を上げて。
マリーへとにこっと笑い。
[メイン]
エクシア :
ちらりと、たまの出したスケッチブックを見つつ。
グッジョブ!と言わんばかりに、親指を見せる。
[メイン] マリー : 「わ、私……ですか?」
[メイン]
本田 珠輝 :
「えへへ……私おっちょこちょいだから……
マリーちゃんに、教会についてから、間違っちゃうかも」
[メイン]
本田 珠輝 :
「その時は……その、教えてください!マリー先輩!」
[メイン] 本田 珠輝 : ぎゅっと、カイロごしに彼女の手を握ろうとする。
[メイン] マリー : シスターという立場ではあるものの、己のシスターとしての未熟さを感じているマリーは……向けられた期待の全てを受容するに足る心の器をまだ持ち合わせていなかった。
[メイン] マリー : ゆえに、「ひゃ」と……声が漏れる。
[メイン] 本田 珠輝 : 「あっ……!びっくりしちゃったかな……?」
[メイン]
本田 珠輝 :
慌てて、ぱっと手を離そうとする。
一緒にすぽーんと自分のカイロも吹っ飛んでいく。
[メイン]
マリー :
「いっ、いえ……あっ…!?」
あわてて握り返そうとした手が滑り、カイロが宙を舞う。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……えへへへ……私ってばいっつもこんな調子だから……
ゆっくり、一緒にいこっか…!」
[メイン] 本田 珠輝 : 片方でその、滑った手を握って。
[メイン] 本田 珠輝 : もう片方は、自分の頭に落ちたカイロを取る。
[メイン]
マリー :
「……はっ、はい……!」
すぅ、と息を吸って…今度はしっかりとそれに応える。
[メイン] マリー : ……思わずくすり、と吹き出しそうになる口元をもう片方の手で押さえて。
[メイン]
本田 珠輝 :
マリーの口元を見て、珠輝の顔が赤くなっていく。
カイロ要らずの体温になったところで、目を合わせていられず前を向く。
[メイン]
本田 珠輝 :
見ればそこは────教会だった。
丁寧に積まれた白のレンガが、日本だというのに西洋にいるような。
そんな、厳戒な雰囲気の中に美しさを兼ね備えた建物が、そこに在った。
[メイン] 本田 珠輝 : わぁああ……と、思わず歓喜の息を零しつつ。
[メイン] 本田 珠輝 : 自分が経験したことない、未知の建物へと、足を踏み入れるのだった。
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン]
GM :
ミサは礼拝堂にて執り行われます。
薄暗い歴史を感じる礼拝堂。司祭の後ろには十字架と胸の前で手を組んだ聖母マリアの像があります。
[メイン]
エクシア :
礼拝堂に入るや否や、先ほどまでの飄々とした彼女とは一変。
聖母マリア像のように、目を閉じて静かに両手を合わせ、指を畳み合わせる。
[メイン] エクシア : 「主よ……」
[メイン]
エクシア :
小さな声でそう呟き、また目を見開くと
先程までの彼女に戻り。
[メイン]
エクシア :
「それじゃ、行こっか!
疫病が止むことを願って、ね!」
[メイン]
本田 珠輝 :
恐る恐る、といった形で辺りを見回す。
緊張の表れか、興奮か。
どきどきと心臓が高鳴ってはいたが。
[メイン]
エクシア :
そう言い、たまとマリーへウインクし。
礼拝堂の奥の方へと進んで行く。
[メイン]
本田 珠輝 :
エクシアの様子に……目を白黒。
[メイン]
マリー :
「……焦らずとも大丈夫ですよ」
珠輝の手をぎゅ、と握り直し。
[メイン]
本田 珠輝 :
……ああやってやるのかな……?
私は別に、宗派じゃないからしなくてもいい……?
……どうしよう、緊張してきた……ぅう……
[メイン] 本田 珠輝 : そんな事を考えてみれば、手に暖かな感覚が。
[メイン]
マリー :
「こちらのリーフレットにある程度の作法は記載されています。」
「……もし途中で間違えてしまっても、大切なのは珠輝さんの気持ちですから」
[メイン] マリー : 自身の隣ににこりと微笑みかける。
[メイン]
本田 珠輝 :
「あ……う、うんっ……!リラックス、リラックス……
……大切なのは、私の気持ち……かぁ……」
[メイン]
本田 珠輝 :
緊張して強張っていた体が、ゆっくりと治り。
にこっと笑いを返して、パンフレットを読みながら。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……うん、ちゃんと……想っておく!」
[メイン] エクシア : そんな二人の会話見て、微笑み。
[メイン]
エクシア :
うんうん、ちゃんとよくやってる。偉い偉い。
と、心の中で呟く。
[メイン] 本田 珠輝 : ゆっくり、エクシアの待つ礼拝堂へと足を向ける。
[メイン] マリー : エクシアにぺこりと小さく礼をしつつ、歩調を合わせて奥へ。
[メイン]
エクシア :
「そういうマリーちゃんも緊張しないようにね」
耳元で悪戯のように囁く。
[メイン] エクシア : にへらと笑いながら、再度礼拝堂へ祈りを捧げる。
[メイン]
マリー :
「ええ、エクシアさんの作法をしっかりと見習わせてもらいますから」
静かに、皮肉のないまっすぐな声で。
[メイン] 本田 珠輝 : 二人のやりとりに、シスター同士やっぱり仲がいいんだなぁ……とほんわかとした気分を顔に見せながら。
[メイン]
エクシア :
そりゃ大役任されちゃったな~、あはは
と、心の中で笑う。
[メイン] 本田 珠輝 : 見よう見まねで祈りを捧げ、礼拝堂へと足を進める。
[メイン]
GM :
3人が礼拝堂に入り着席すると、ミサが始まります。
小さな教会のため讃美歌こそなかったものの、第一朗読、第二朗読と順調にミサは進んでいきます。
[メイン] 司祭 : そしてミサの終盤、司祭は、カリスに葡萄酒を入れると神への感謝の言葉を述べました。
[メイン] 司祭 : そしてミサの参加者の一人一人に、葡萄酒に何かを混ぜながら配ります。
[メイン] GM : エクシアとマリーは敬虔な信者なのでこの儀式が、キリストの逸話、キリストが十字架の上で死んだあと、わき腹を槍で刺すと血と水が出た事に由来していることがわかります。ミサではキリストの血肉とも言えるぶどう酒をいただくことはスタンダードなことである。
[メイン]
エクシア :
「おっと、そういえばたまちゃんにマリーちゃんは葡萄酒
飲めないんだったけかな?」
[メイン] 本田 珠輝 : 「えへへ……まだ15歳なので……」
[メイン]
エクシア :
「ま、未成年の信者もいることは配慮されてるだろうから
二人は例年通り、ぶどうジュースかな?」
[メイン] マリー : 「洗礼は宗教的儀であるため、一応は未成年であっても罪に問われることはないと思われますが……」
[メイン]
本田 珠輝 :
ぶどうジュース……おいしそう……なんて思ってみたり。
ちょっと期待した、きらきらとした目を向ける。
[メイン]
エクシア :
「お、マリーちゃんはさっすが!勉強熱心だね~!
ただまぁ、最近はこういうのにうるさい世の中になっちゃったからね~」
[メイン]
本田 珠輝 :
「ほへえ~……むむむ、葡萄酒、飲めたら大人っぽいけど……
ここは……素直に、ジュースにしようかなぁ……」
[メイン] 本田 珠輝 : なんて呟きつつ、配られていく様を見る。
[メイン]
エクシア :
そしてエクシアもまた葡萄酒を受け取り。
目を閉じ、口に含める。
[メイン] マリー : 「ええ……それならば、私からお願いしておきます」
[メイン] マリー : そうして二人分のブドウジュースを受け取り、一方を珠輝へと手渡す。
[メイン]
エクシア :
主の血を受け入れることで、身を清める。
[メイン]
本田 珠輝 :
そんな様子を見ながら、ふと。
私たちと同じような参加者が、葡萄酒に何かを混ぜているのを目にする。
[メイン]
本田 珠輝 :
あれ……?あれ?司祭さん、何か混ぜてる……?
でも、エクシアさんは、気にしないで飲んでるみたいだし……
気になった事は、ミサの後で聞いてみればいいよね。
[メイン]
本田 珠輝 :
そんな事を思い、手渡されたジュースに気が付く。
ありがとう、と小声で隣の彼女に感謝しつつ。
[メイン] 本田 珠輝 : こく、こくとゆっくりブドウの味を口に含んでいく。
[メイン] マリー : 同じようにして、葡萄色に波立つグラスに口につける。
[メイン] 司祭 : 式の最後、司祭は主への祈りを捧げ、日々の糧を与えてくれたこと、今日を健やかに過ごせる事への感謝をまずのべます。
[メイン] 司祭 : そして、先日我々の元を離れていった『我が娘』、そして数々の兄弟姉妹たちを、あなたの御手にゆだねます。あなたのもとに召された姉妹とともに、永遠の喜びを分かち合うことができますように。と言ったような言葉でミサは終わりました。
[メイン]
本田 珠輝 :
へ……『娘』?
これも……何か私の知らないこと、なのかな……?
むむむ……難しいな。色んな事が知らないことだらけだ。
[メイン]
エクシア :
「─────うん、今日も清々しく過ごせそうだ
たまちゃんはお疲れ様!初ミサ、どうだったかな?」
[メイン] エクシア : 穏やかな表情で、隣位置に座るたまへ微笑む。
[メイン] 本田 珠輝 : あっ、と声を掛けられ顔を上げる。
[メイン]
マリー :
「……隣で見ていて、とてもよくできていたと思います。」
ゆっくりと目を開き、微笑みかける。
[メイン] エクシア : うんうん!とマリーの言葉に同調するように頷く。
[メイン] エクシア : そして席を立ち上がり。
[メイン]
本田 珠輝 :
「一人だったら……緊張して、ミサどころじゃなかったかもですけど
エクシアさん、それにマリーちゃんが隣にいてくれたので…!
リラックスして、お言葉を聞けました!」
[メイン]
本田 珠輝 :
にこっと笑い。
マリーの微笑に、さらににへらと口が緩む。
[メイン]
エクシア :
「ん、それなら良かった!ミサは、主の教えを聞き、そして
今この世界に生きる自分を見つめ直すことができる機会でもあるからね
たまちゃんの人生に、司祭さんの言葉が響いてくれたら
私も嬉しいかもね!」
[メイン] エクシア : と、ウインクし。
[メイン]
本田 珠輝 :
「今この世界に生きる自分を……見つめ直す……
……私自身、かぁ……」
[メイン]
マリー :
「はい。……もっとも、私は礼拝を通してみなさんの気持ちが少しでも晴れやかになることが……何よりの感動ですから。」
同意するように頷く。
[メイン]
本田 珠輝 :
SNS部、同人ゲームを作る部活に参加している私。
私が世の中に関わっている範囲なんて、それくらい狭い。
でも……そんな私自身が、”世界”だなんて広い物に生きている自覚なんて……正直、なかった。
[メイン]
本田 珠輝 :
「うん……確かに、行く前よりは心もすっきりした!
でも、ちょっとだけ!司祭さんに、お話してきても……いいかな?」
[メイン] エクシア : 「ほほ~う?それはそれは……良いことだね!」
[メイン]
本田 珠輝 :
そんな私が……もっと、沢山の人を楽しめられるのかな……?
だから、司祭さんにミサの事、聞いてみたい。
もうちょっと、関わってみたい……と思った。
お話を聞いて、みんなを"楽しく"させてみたい……って。
[メイン] エクシア : こくりと頷き、了承するようにピースサインを頭の横に見せる。
[メイン]
エクシア :
「こりゃ、本格的にマリーちゃん、後輩ができそうかもね~?
なんちゃって!あはは~!
ゆっくりお話してていいよ~!私は外で待ってるから!」
[メイン]
エクシア :
流行り病があるということもあり、なるべく密閉した空間内に
必要以上に滞在し続けないように、教会の外へと出る。
途中途中、他のミサ参加者の人らと軽い挨拶をしながら。
[メイン]
マリー :
「かっ、からかわないでください……!…もしそうなら、私は嬉しいですが…」
最後は少し小声になりながら、目の前を行く珠輝を目で追う。
[メイン]
エクシア :
マリーの言葉に、にへらと笑いながら。
二人の人生に幸あれ、と心の中で願うのであった。
[メイン]
本田 珠輝 :
そ、そこまで本格的ってわけじゃ……!と返しつつ。
それでも、良いことと褒められて満更でもない。
[メイン] 本田 珠輝 : それに……マリー先輩、ってまた言ってみたい!
[メイン] 本田 珠輝 : なんて思いながらも、とてとてと司祭さんの方へと向かう。
[メイン] 本田 珠輝 : 「あのっ……すみません!こんにちは!」
[メイン] 本田 珠輝 : ぺこり、とお辞儀をして、司祭さんを呼び止める。
[メイン]
司祭 :
「…はい、こんにちは。どうかなさいましたか?」
祈りに向かう足を止め、声をかけてきた珠輝の方に少し俯きがちに顔を向ける。
[メイン]
本田 珠輝 :
「最近、この村に引っ越してきたばかりなんですけども……
先ほどやっていた、お酒に何か混ぜてたこと……
それと、”我が娘”……この二つが、ちょっとわからなくって……」
[メイン] 本田 珠輝 : と、二つの疑問点を司祭へと投げかける。
[メイン] 司祭 : 「ああ。なるほど、ミサ初めてなんですね。それでは説明しましょうか」
[メイン] 司祭 : 「あれは葡萄酒に水を混ぜています。『キリストである葡萄酒と、我々である水とを混ぜる』という意味合いがありますね。キリストと我々の交わりを示すものです。この両者が交わることで、我々もキリストと一体になるのです」
[メイン] 本田 珠輝 : ふむふむ!と、時折頷きながら耳を傾ける。
[メイン]
司祭 :
「…もう一つは『我が娘』でしたね」
少し顔が暗くなる。
[メイン] 本田 珠輝 : あっ……と、表情が沈んだことに、はっと口を堅くする。
[メイン] 本田 珠輝 : 「な、なにか……ダメなこと、でしたかね……?」
[メイン]
司祭 :
「ああいえ。私の個人的なことなので…」
「私には娘がいたのですが、病気にかかってしまいまして…」
[メイン]
本田 珠輝 :
はっ、と口を大きく開き。
目を白黒させた後。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……す、すみません……!
プライベートなこととは知らず、無遠慮に聞いてしまって……!」
[メイン] 本田 珠輝 : ぺこぺこ、何度も彼に向かって頭を下げる。
[メイン]
司祭 :
「いえいえ、大丈夫ですよ」
頭を下げる珠輝に対して申し訳なさそうに
[メイン]
本田 珠輝 :
しかし、ぽつりと気になることが出来た。
なにせ、ここに来た理由とその病は恐らく関わっている。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……病気にかかってしまったというのは……
今はやりの……あの病気でしょうか……?」
[メイン]
司祭 :
「ええ。そうです」
コクリと頷く。
[メイン] 本田 珠輝 : 恐る恐る頭を上げながら、真剣な眼差しで彼へと。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……そう……でしたか……
あ、あのっ……不躾でなければ、その……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
「その子のお墓だったり、そういった……生きてた証が残っている物
そういうのって、何か残っていたり……しませんか?」
[メイン]
本田 珠輝 :
私が引っ越す前に、病で倒れて亡くなってしまった……
もし会えたら、マリーちゃんみたいに友達になれたかもしれない。
……こんな私にできる事は少ないけど、せめて……知ってみたい。
[メイン] 司祭 : 「娘が残したものですか。…そうですね、娘が私宛に書いた手紙くらいでしょうか」
[メイン]
本田 珠輝 :
「……!……あの、好奇心でしかないのはわかっているのですが……
それって、見せてもらう事は……出来たりしませんか……?
その子の事、もう少し……知ってみたいと、思ったので……」
[メイン]
司祭 :
「…娘のことを知りたいという貴方の気持ちは伝わりました」
「しかし…申し訳ないのですが、私は今から用事があるので、明日以降でよろしいでしょうか?」
[メイン]
本田 珠輝 :
「あっ……そうでしたか!
急がせてしまってすみません……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
つい、自分がぐいぐい攻めていたことを思い。
またぺこぺこと頭を下げた後。
[メイン]
本田 珠輝 :
「それじゃあ……今日はこの辺りで、お邪魔させてもらいますね……!
ミサとお話、どちらもいいお話でした……!」
[メイン] 本田 珠輝 : ありがとうございました、と最後に深々と一礼。
[メイン]
司祭 :
「はい。またいらして下さい」
少し複雑そうな表情を見せるが、すぐにニコリと柔らかい笑顔になりその場をあとにする。
[メイン]
本田 珠輝 :
そうして、司祭の背中を見送った後。
二人の待つ外へと足を向ける。
[メイン]
本田 珠輝 :
途中、像に向かって。
”この病が早く収まりますように”と軽く祈り。
[メイン] 本田 珠輝 : とたとたと、外を出た。
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン]
本田 珠輝 :
そうして……ミサを経験した一日目は閉じた。
あの後、終わった暁にエクシアさんがアップルパイパーティをしてくれたりと、楽しかった一日は、あっという間に過ぎていった。
[メイン]
本田 珠輝 :
そうして、夜は更けて朝の光が眩く光る。
日は変わり、翌日になった。
[メイン]
GM :
その翌日から、3人はひどい灼熱感に悩まされるようになります。
また、時間が経つごとに乾きを覚えるようにもなってきました。
[メイン]
本田 珠輝 :
朝日を受けた、起き始め。
私は────病にかかった。
[メイン]
本田 珠輝 :
喉は乾くし、頭は少しぼーっとする……
そんな気分を覚えながら。
このままにしておくのは、危険だと。
自らの足を動かして病院へと運んで行った。
[メイン] エクシア : ─────そして病院内には、昨日一緒にアップルパイパーティーをしたメンツが集まっていた。
[メイン]
エクシア :
エクシアもまた、マスクをし
ダルそうな様子で、たまが入口に来たのを見て
ふらふらと、手を振る。
[メイン]
本田 珠輝 :
奇遇か不遇か。
昨日楽しくパーティを開いた友だちが、そこにいた。
[メイン] エクシア : 「やっほ~たまちゃ~ん、うぇ~……頭あっつ……」
[メイン] エクシア : へらへらとした表情ながらも、確実に体力を奪われているといった様子だ。
[メイン]
マリー :
「…………おや…」
俯きがちにエクシアの方を見る
[メイン]
本田 珠輝 :
こくこくと、乾きを潤すように水を飲みながら。
[メイン] エクシア : 額に手の甲を当て、ぼーっとしながら。
[メイン] 本田 珠輝 : 「あ……エクシアさん……それに……マリーちゃんまで」
[メイン]
エクシア :
「たまちゃんもマリーちゃんも、あれかな……
流行り病にかかっちゃったかな~……?」
[メイン] エクシア : 「いやはや、ごめんよ~……アップルパイパーティーがいけなかったのかなぁ」
[メイン] 本田 珠輝 : 頭には熱さまシートを張っており、熱を抑え込みながらもダルさは変わらない。
[メイン]
エクシア :
申し訳なさそうな表情を作り、エクシアもまたペットボトルの蓋を開け
水を一気に飲み干す。これで今日、4本目だ。
[メイン]
本田 珠輝 :
「ううぅ~……い、いえ……!きっと、昨日ミサで人と会いすぎてしまったからかも……
エクシアさんは悪くないですよ……!」
[メイン]
マリー :
「……ごめんなさい、もしかしたら私が伝染(うつ)してしまったのかも…」
こほ、と乾いた咳をしながら水筒に口をつける。
[メイン]
エクシア :
「あはは~……そう言ってくれるだなんて、本当に優しいね~……
……ま、でも大丈夫大丈夫、主はいつだって私達のこと
見守ってるから、ね?」
[メイン] エクシア : と、隣に座りマリーへ目線を移し。
[メイン] 本田 珠輝 : マリーに、そんなことないよ!と手を大きくぶんぶんと降りながら。
[メイン] エクシア : マリーの自責の念をどうにか和らげようと、持ち前の楽観主義の弁を作る。
[メイン] マリー : 「……みなさん…」
[メイン] マリー : ありがとうございます、といつも以上に控えめに礼を返す。
[メイン] エクシア : 「……っと」
[メイン] エクシア : カウンターから、受付員の声と共に、マリーの名前が呼ばれる。
[メイン] マリー : ゆっくりと立ち上がり、少しふらふらと声の方へ向かう。
[メイン]
エクシア :
「呼ばれたみたいだね~?大事になってないといいけど
ま、病は気からって言うからね~
マリーちゃんも、あまり気にしすぎず、まずは自分の身を第一に、ね?」
[メイン]
本田 珠輝 :
診察……私の事じゃないけど、ドキドキするなぁ……
と、呼ばれた名前に反応しながら。
[メイン]
マリー :
「……はい。……先、失礼しますね」
辛うじてにこりと二人に笑みを送り。
[メイン]
エクシア :
微笑みながら、マリーの背中を見送り。
また、だらりと病院内のソファーに凭れ掛かる。
[メイン]
本田 珠輝 :
「うん……!直すのが先決だもん……!
そ、その……頑張って!」
[メイン] エクシア : マリーに手をひらひらとさせながら、たまに新しい冷えピタシートを手渡す。
[メイン]
本田 珠輝 :
その微笑を向けた、背中に声を掛けて。
ぐっと、ファイトと両手を掲げる。応援のつもり、ではあるらしい。
[メイン] エクシア : ………主よ、これは私達に与えし試練なのか。
[メイン] エクシア : ………。
[メイン] エクシア : な~んちゃって、っと。
[メイン] エクシア :
[メイン] エクシア :
[メイン] エクシア :
[メイン] マリー : ……がらがら。
[メイン]
医者 :
「こんにちは」
入ってきたマリーにあいさつをする。
[メイン]
マリー :
足を踏み入れる、無機質な部屋。
「……よろしくお願いします」
[メイン]
医者 :
「今日はどうなさいました?」
マリーを席に着かせて、症状を聞く。
[メイン] マリー : 「……今朝から、倦怠感とうだるような体の熱さ……それに、喉の渇きも……」
[メイン] マリー : 受付で手渡された問診票に書き込んだ通りに言葉を並べる。
[メイン] 医者 : 「風邪…か今流行ってる疫病の可能性がありますね」
[メイン] 医者 : そうして診察をしたかと思えば、息を呑む。
[メイン] 医者 : 「…これは」
[メイン] マリー : 「……」
[メイン] 医者 : 1d100 SANc (1D100) > 10
[メイン] system : [ 医者 ] SAN : 50 → 44
[メイン]
マリー :
「……あの、どうしました…?」
伏し目がちの視線をゆっくりと上げる。
[メイン] 医者 : 「…申し訳ないのですが、これは今の医学ではどうしようもない症状です」
[メイン]
医者 :
「後は教会で祈るくらいしかできることはないでしょう。主よ、哀れなこの女性に福音をお与えになりますよう」
と言いながら十字を切る。
[メイン] マリー : 「………………!?」
[メイン] GM : 医者に見捨てられちょっと怖い。SANc(0/1d2)
[メイン] マリー : 思わずがたん、と席を立つも、ふらり姿勢を崩す。
[メイン] マリー : ccb<=60 SAN (1D100<=60) > 91 > 失敗
[メイン] マリー : 1d2 (1D2) > 1
[メイン] 医者 : 「…お大事に」
[メイン] system : [ マリー ] SAN : 60 → 59
[メイン] マリー : 「…………待ってください……!そんな……何を……!?」
[メイン] 医者 : 「………」
[メイン] GM : s1d100 (1D100) > 66
[メイン] GM : 嘘は言っていないことが分かりますね
[メイン]
マリー :
「…………ッ…!」
そんな……ことが……!?
[メイン] マリー : すぅ、はぁ……と呼吸を落ち着かせ、席に戻る。
[メイン] 医者 : 「本当に申しわけありません。私にはなにもできることが…」
[メイン] 医者 : ただただ出て行くマリーの後ろ姿を見送るだけだった。
[メイン]
マリー :
「…………」
ふと足を止め。
[メイン] マリー : 「……類似の症状の方は、他にも…?」
[メイン]
医者 :
首を横に振り
「いえ。貴方が初めてです」
[メイン]
マリー :
「…………」
とすれば……これは、疫病とは別の……
[メイン] マリー : そうした考えも、じわじわと蝕む頭の熱が邪魔をする。
[メイン] マリー : ……それに……私はともかく、珠輝さんやエクシアさん、だって…
[メイン] GM : マリーは<幸運>をどうぞ!
[メイン] マリー : ccb<=60 <幸運> (1D100<=60) > 49 > 成功
[メイン] 子供 : 次に呼ばれた子供が駆けて診察室に入ろうとするが、マリーの目の前で転ける。
[メイン] 子供 : 「いてぇ!?」
[メイン] マリー : 「…………あ。」
[メイン]
マリー :
「大丈夫ですか…?」
子供に向けてゆっくり手を伸ばし、ローブが捲れる。
[メイン]
GM :
マリーが手を伸ばすと、子供の膝から血が流れていることがわかります。
マリーはその血液に目を奪われ渇きを覚えます。SANc(0/1d2)
[メイン] マリー : 「…………」
[メイン] マリー : ccb<=59 SAN (1D100<=59) > 68 > 失敗
[メイン] マリー : 1d2 (1D2) > 2
[メイン] system : [ マリー ] SAN : 59 → 57
[メイン]
子供 :
「ん。大丈夫これくらい」
マリーの手を取り立ち上がる。
[メイン] マリー : その赤に、まるで視界が染め上げられたかのように……硬直する。
[メイン] 子供 : 「ありがとう…って、お姉ちゃんどうかした?」
[メイン]
マリー :
無意識に自分の喉に手をやる。
渇く、渇く、渇く……
[メイン] マリー : ……少年の声に、は…と意識を戻し。
[メイン]
マリー :
「……ああ、いえ……気をつけて。」
"それ"から顔を覆い隠すように、足早に。
[メイン] 子供 : 去って行くマリーに困惑した表情を見せるが、気にせず診察室の中へ。
[メイン] マリー : …………。
[メイン]
マリー :
……できるなら、私一人の勘違いで……あってほしい。
……痛みや苦しみなど、私一人で─────
[メイン] エクシア : ─────そうして、少年とすれ違うマリーのもとへ。
[メイン] エクシア : 同じく、別室にて診察を終えたたまとエクシアが戻る。
[メイン] エクシア : その表情には苦笑いが。
[メイン]
エクシア :
「いやぁ~、参っちゃうね~、ほんと、あはは
……ん?どうしたのかな?」
[メイン] エクシア : マリーの深刻そうな顔を覗き込み、小首を傾げる。
[メイン] 本田 珠輝 : とたとた、とエクシアの後ろから顔を出し。
[メイン] エクシア : 「……あ~、もしかしてお医者さんに、"同じこと"言われちゃったかな?」
[メイン] マリー : 「………………!」
[メイン]
エクシア :
「大丈夫大丈夫、何とかなるよきっと」
マリーを元気付けるようににへらと笑う。
[メイン] 本田 珠輝 : 「うん……あんなこと言われたら、流石に凹んじゃうもんね……」
[メイン]
本田 珠輝 :
「……でも、うん!
ただ待ってるだけじゃ治らないなら……自分から、なにかすれば治るかも!」
[メイン] マリー : 「……お二人も、でしたか」
[メイン] エクシア : まぁ、ね。と、毅然とした態度で答える。
[メイン] 本田 珠輝 : いつかされたように、マリーの手を握りかけて、ニコッと笑い。
[メイン]
エクシア :
「医療機関が頼れないっていうのなら、じゃあ今度は私達の手で
なんとかするっきゃないよ、大丈夫、きっと何とかなるさ」
[メイン] エクシア : 「………ん~?なんか、それだけじゃなさそうって顔してるね?」
[メイン] マリー : …………その元気付けるような声に覚えたのは安心感か、それとも能天気な考えに対する苛立ちか。
[メイン] エクシア : マリーの顔をジロジロと。
[メイン]
本田 珠輝 :
「エクシアさんの言う通り……!
もしかしたら、まだ発見されてないってだけで、ただの風邪かもしれないから!」
と、言いながら。
[メイン] 本田 珠輝 : はっと……エクシアの声に、ちらりとマリーへと目を向ける。
[メイン]
マリー :
「……はい。」
辛うじてそう返す。
[メイン] マリー : 「……私の思い過ごしならばいいのですが。……お二人も、なるべく……"血"を見ないように。」
[メイン] エクシア : 「………ふぅ~ん……?」
[メイン] 本田 珠輝 : 「血……」
[メイン] 本田 珠輝 : ごくり、と不穏な単語に喉を鳴らす。
[メイン] エクシア : 片方の眉を少し上げながら、意味深な言葉を心中で吟味する。
[メイン] エクシア : 「……"血"と言えばだけど、ちょいと私達、行く場所があるんだよね~」
[メイン] エクシア : ね~?と、たまへへらへらと笑いながら。
[メイン] 本田 珠輝 : その不穏な言葉に圧倒されながらも。
[メイン]
マリー :
「……いえ、すみません。……珠輝さんの言うように、診察の結果と熱のせいで少し悪い方に考えてしまっているのかも……」
そこまで言って、エクシアの言葉を注視する。
[メイン] 本田 珠輝 : 「あ、そうだった……!実はね……」
[メイン]
エクシア :
だいじょびだいじょび、分かってるから~、とマリーに微笑み、手をひらひらとさせながら。
たまへ視線を向ける。
[メイン] マリー : 「……?」
[メイン]
本田 珠輝 :
エクシアに目を向けられ。
司祭さんの娘の手紙、そして"水"が何か病に影響があるのではないか。
その旨を話し。
[メイン]
本田 珠輝 :
「それで今から教会へと、エクシアさんと行こうと思ってたんだけど……
マリーちゃんは、いけそう……かな?
大変なら、無理しなくても大丈夫だけど」
[メイン]
エクシア :
「─────要は、気になることを調べるために
"血"を飲んだ場所に行くってこと」
たまの説明を補助するように一言付け加え、にこりと笑う。
[メイン] 本田 珠輝 : ちらり、とマリーへと目を向ける。
[メイン]
マリー :
「…………」
"疫病"でないなら……人為的なもの、であると…?
[メイン]
本田 珠輝 :
……血。
エクシアの補足に、はっと顔を見上げる。
もし、入れたものが水じゃなくて……彼女の言ってるように、血だとすれば。
[メイン]
エクシア :
ま、これじゃあまるで教会に懐疑の視線を向けてるようなもんだけどね~。
と、おちゃらけた態度で付け加えながら。
[メイン] マリー : 「……大丈夫です。…人を助けるシスターたるもの、お二人だけに無理をさせるわけにはいきませんから」
[メイン]
本田 珠輝 :
辻褄は……合うのかも、しれない。
[メイン]
エクシア :
「ふふふ、さっすが
それでこそたまちゃんの先輩シスターちゃんだね
えらいえらい!」
[メイン] エクシア : 腕を組み、満足そうに頷きながら。
[メイン] マリー : 「……からかわないでください。」
[メイン]
エクシア :
「やーーーん、マリーちゃん、ちょっと私に冷たい~!
たまちゃん助けて!」
[メイン] マリー : その変わらない軽い口調に、少し普段を取り戻す。
[メイン]
本田 珠輝 :
だけど、偶然で片づけられるのであれば……それが一番。
暗いことだけ考えちゃ、ダメだよね……!
そうじゃない、って事を確かめるために……私は、見に行かないと……。
[メイン]
本田 珠輝 :
「へ!?あ、えーーっと……!?
え、エクシアさんはいつも通りだよ!?」
[メイン]
エクシア :
そーそ、いつも通り~!
とピースサインを見せながら。
[メイン] 本田 珠輝 : 不意を突かれ、わたわたと両手をばたつかせる。
[メイン] 本田 珠輝 : 顔は熱以上に、ヘンな回答をしたせいかさらに赤くなっている。
[メイン] エクシア : そんなたまの様子に、楽しげに微笑みながら。
[メイン] マリー : 「……も、もう…」
[メイン]
エクシア :
「それじゃ、容態が悪化して前に進めなくなる前に
ちゃちゃっと調べに行っちゃおっか!」
[メイン] マリー : こんな状況なのに、笑みが溢れそうになってしまうようで。
[メイン]
本田 珠輝 :
赤くなった顔でも。
えへへへ、と二人に合わせて頬が緩み。
[メイン]
本田 珠輝 :
エクシアに、こくこくと何度も頷く。
[メイン]
エクシア :
ニコりと二人へ優しく微笑み、頷き返す。
そして、歩を教会のもとへと進めて行く。
[メイン]
エクシア :
熱にふらりとした感覚を覚えながらも、それでも進む。
エクシアの楽観主義は、突き抜けているのだ。
例え、こうして今立っているのがやっとな状況だとしても、それでもエクシアは"楽しい"を軸に動く。
[メイン]
エクシア :
たま、そしてマリーと共にいる時間は、彼女にとって確実に"楽しい"と思わせるものだ。
だからこそ、この"楽しい"時間を守るために、進む。
[メイン]
エクシア :
喉の渇きを潤すために、ペットボトルに入った水をまた、飲み干す。
─────これで、7本目だ。
[メイン]
エクシア :
はぁあ~、あっつ、超、あっつ。
でも大丈夫、きっと、ね。
[メイン] エクシア :
[メイン] エクシア :
[メイン] エクシア :
[メイン] GM : こじんまりとした歴史を感じる教会。隣は墓地になっている。
[メイン]
本田 珠輝 :
教会を見上げれば、昨日感じた感動はまだ残っている。
古びながらも、それをも美しさに変換する、この建物。
綺麗だな……と思いながらも、ふと。
[メイン] 本田 珠輝 : どこか、昨日とは違う、圧を感じながら。
[メイン]
本田 珠輝 :
途中、”調べたいことがある”、と抜けたエクシアさんを後に。
たまとマリーの二人は、厳粛な教会へと足を踏み入れていった。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……すみませ~ん……?
いらっしゃいますか~?」
[メイン] 本田 珠輝 : きょろきょろ、と辺りを見回して声を掛ける。
[メイン]
本田 珠輝 :
隣にいる、マリーの存在を確かに感じながら。
司祭さんがいるかどうかを、声で確認する。
[メイン]
GM :
中へ入ると、礼拝堂に【懺悔室】が隣接しており、礼拝堂の奥は司祭の【居住スペース】になっているようだ。
司祭の姿はないようですね
[メイン] 本田 珠輝 : 「いない……みたい?」
[メイン]
マリー :
「……こちらで約束したということで、間違いない……のですよね……」
外気に頭を冷やされてか、先ほどより少し落ち着いた様子で。
[メイン] 本田 珠輝 : マリーにこくり、と頷き。
[メイン]
本田 珠輝 :
「今日って言ってたから、待ってくれてると思うんだけど……
もしかして、あっちの方にいるのかな……?」
[メイン] 本田 珠輝 : 指を、懺悔室と居住スペースに向ける。
[メイン]
マリー :
少し考える素振りを見せたのち。
「……かもしれません。確か以前、司祭様はそちらに住われているとお聞きしたので……」
[メイン] マリー : 「そちらは懺悔室ですね。私的相談もあれば、罪の告白を受け入れることもあります」
[メイン] 本田 珠輝 : 「す、すっごく詳しい……!」
[メイン] 本田 珠輝 : 淀みなく教会についての情報を話す彼女に、目をぱちぱちと。
[メイン]
本田 珠輝 :
シスターを目指すなら、私もこれくらい覚えないと……?
……できるのかなあ、自信がないや、と思いながらも。
[メイン] マリー : 「……ふふ……懺悔室に関しては、私も普段から……その、まだまだ真似事のようなものですが……」
[メイン] マリー : その視線に、少し元気を受けて。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……ほへえー……!
それじゃあ、マリーちゃんが……懺悔室に詳しい……ってことになるのかな……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
真似事とはいっても、普段から誰かのお話を聞く……なんてこと、私じゃ無理かも。
やっぱりすごいな、とマリーへと尊敬の目線を向けながら。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……むむむ、ちょっとだけ、覗いても……バレないかな?」
[メイン] マリー : 「……せっかくですし、少し覗いてみましょうか?…何も別に、悪いことをしに参ったわけではありませんし」
[メイン] マリー : あ、と口を抑える。
[メイン] 本田 珠輝 : はた、とマリーと考えが一致したことに。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……ぷふっ、あはは~~!一緒だったね!」
[メイン]
本田 珠輝 :
思わず、笑みを零してしまう。
[メイン]
マリー :
「……っ……そ、そうですね…」
少し気恥ずかしそうに両端の布を顔に向けて少し引っ張る。
[メイン]
本田 珠輝 :
そんな様子に、はわわ、とさらに顔を赤くする。
……か、かわいい……!なんて思いながらも。
[メイン] 本田 珠輝 : はっと、ここに来た目的を思い出す。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……と、とにかく……み、見てみよっか!」
[メイン]
本田 珠輝 :
自分も恥ずかしかったのか、そのまま彼女の手を引っ張り。
懺悔室へと足を向ける。
[メイン]
マリー :
「はっ、はい……!」
そう返して、握られた手からほのかに熱が伝わる。
……病の熱か、はたまた。
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 : 「ど、どちらか……いませんか~?」
[メイン] GM : 懺悔室には工事中の立て札が掛けられている。ドアは開かない。
[メイン]
本田 珠輝 :
ひょっこりと、懺悔室に顔をのぞかせる。
悪い事をしているわけではないが、バツが悪く覗けない。
[メイン]
マリー :
「……そういえば、昨日もこのような状態でしたね」
立て札を目で指して。
[メイン]
本田 珠輝 :
「ありゃ……こっちは、工事中みたい……
む、そうだったんだ……よく見てるなぁ……」
[メイン] 本田 珠輝 : ぽん、と納得するように手を叩きながら。
[メイン]
本田 珠輝 :
「ずっとそうなら、何か立て替えてるのかもね!
それなら……うーん……」
[メイン] 本田 珠輝 : 両手を組み、唸るように考えて。
[メイン] マリー : 「……まあ、司祭様が工務に携わっているというお話は聞いていませんし…」
[メイン]
本田 珠輝 :
「……司祭さんの住んでる所……ちょっとだけ……見てみようかな?
もしかしたら、そっちにいてもおかしくないもんね」
[メイン] 本田 珠輝 : ふむふむ!と、その言葉に頷いて。
[メイン] マリー : 「はい。……考えてみれば、このような人の耳に入る場所では少し話しにくい内容かもしれませんしね」
[メイン] 本田 珠輝 : はっ、とした顔で確かにと頷き。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……じゃあ……こそこそ、バレないように……忍んでいこう……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
と、マリーの言われたことを真に受け。
抜き足差し足を体現するかのように、そそくさと足を進める。
[メイン] マリー : その無邪気な姿に、少しくすくすとしながら。
[メイン] マリー : 「それでももし駄目なら……そうですね、お医者さんに言われた通り……ゆっくりと祈りながら、エクシアさんの頼りを待ちましょうか」
[メイン] マリー : しずしずと、真似して音を立てないように……扉へ向かう。
[メイン]
マリー :
[メイン] マリー : 奥の扉をこんこん、と。
[メイン] GM : 返事はないですね
[メイン]
マリー :
「……あの、司祭様は……」
扉に向かって声を掛け。
[メイン] 本田 珠輝 : 「んむ……不在……なのかな?」
[メイン] 本田 珠輝 : 返ってきた声もなく。
[メイン]
本田 珠輝 :
とはいえ……珠輝の心は、うずうずとしていた。
自分の考察が、”正しくない”と、司祭と話して真実を突き止める。
[メイン]
マリー :
「…………」
そんな疼きか、焦りか…それがマリーにも伝わったのか。
……気付けば、自然とノブに手が伸びていた。
[メイン]
本田 珠輝 :
それをするために、珠輝の純粋で無鉄砲な心が。
うずうず、と体を突き動かす。
[メイン] 本田 珠輝 : そうして二人で扉を、開く。
[メイン] 司祭 : 部屋の奥で祈っている。扉が開いたことには気づいていないようだ。
[メイン]
本田 珠輝 :
覗き込めば、一人真摯に祈っている司祭の姿が。
邪魔をするのも悪いかな、と思ったが。
[メイン] 本田 珠輝 : ……や、約束は約束だし……え、ええい!
[メイン] 本田 珠輝 : 「……あ、ごめんくださいー!司祭さん…!」
[メイン]
マリー :
(…………あ)
今になって、勝手に扉を開けてしまったことに気付いて。
[メイン] 本田 珠輝 : と、少し声を大きくして。
[メイン] 司祭 : schoice 気づく 気づかない (choice 気づく 気づかない) > 気づかない
[メイン]
本田 珠輝 :
マリーのバツの悪そうな視線の意味に、はっ!と口を押えるが。
……もう仕方ない!と、ちょっとだけ庇うようにマリーの前に出ながら。
[メイン] 司祭 : 珠輝の声に気づかず祈りを続ける。
[メイン] GM : 最低限のモノしかない部屋だ。簡素なベッド・【本棚】・【机】が置いてあります。
[メイン]
マリー :
「…………」
それでも、目の前の男性の様子がおかしいことくらいはマリーにも分かり。
[メイン]
マリー :
「…………あの、司祭様。……どうなさいました…?」
近寄って声を掛ける。
[メイン] 本田 珠輝 : 気づいていないことに、ぽかん、と口を開けたまま。
[メイン] 司祭 : schoice 気づく 気づかない (choice 気づく 気づかない) > 気づく
[メイン]
本田 珠輝 :
ちらり、と視界の端に映るのは。
質素な部屋に置かれた、本棚や机など。
何もないシンプルな部屋だからこそ、それらが強調して映り。
[メイン]
司祭 :
「…あれ?貴方方は」
マリーが近寄ると、祈りをやめて2人の方に振り返る。
[メイン] GM : 2人は<幸運>を振って下さい
[メイン] 本田 珠輝 : CCB<=55 幸運 (1D100<=55) > 60 > 失敗
[メイン] マリー : ccb<=60 幸運 (1D100<=60) > 7 > スペシャル
[メイン] GM : マリーは司祭が振り返った際に彼の目が赤く光ったように見えましたね
[メイン] マリー : 「……っ…?」
[メイン] 本田 珠輝 : 「………?」
[メイン]
司祭 :
「…なぜここに?」
少しいぶかしげに
[メイン]
本田 珠輝 :
珠輝は、何も異変に気付かずに。
ただ目の前の一人の”人間”、司祭へと向き直り。
[メイン] 本田 珠輝 : 「あ、ええっと……昨日司祭さんとお話した……」
[メイン] 本田 珠輝 : 本田 珠輝、と軽く自己紹介をして。
[メイン] マリー : (赤、赤……まるで、あの……"渇き"を思い出す、ような……)
[メイン] マリー : 「……マリーと申します」
[メイン] 司祭 : 「ああ。そういえば昨日そんなことを約束しましたね」
[メイン]
本田 珠輝 :
「昨日のお話……娘さんの事について、約束を……
あ、はい!そうです!」
[メイン] 司祭 : 「マリーさんですね。その姿を見るに、どうやら貴方も聖職者のようですが…」
[メイン]
マリー :
「……はい。まだ見習いのようなもので……自分からそう名乗れるほどではありませんが。」
ぺこり、と頭を下げる。
[メイン] 司祭 : 「なるほど。それで貴方も彼女と同じ理由でここに?」
[メイン]
マリー :
「……はい。こちらの珠輝さんの付き添いで」
葡萄酒の水のことについては触れず、そう同意する。
[メイン] 司祭 : 「ふむ。そうでしたか」
[メイン]
本田 珠輝 :
「祈祷のご迷惑でしたらすみません……!
ですが……どうしても気になってしまい……!」
[メイン]
司祭 :
「いえ、構いませんよ」
「私もすっかり約束のことを忘れていましたから」
[メイン] 司祭 : そう言うと、机の方まで歩き、手紙を取り出す。
[メイン]
司祭 :
「これが娘の手紙になります」
珠輝に手渡す。
[メイン]
本田 珠輝 :
あははは……と笑いつつも。
しゃきっと、背筋を伸ばして、手紙を受け取る。
[メイン] 本田 珠輝 : 「ありがとうございます……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
そして、マリーと一緒に見えるように……
丁寧に、ゆっくりと開封して手紙の内容を見る。
[メイン] マリー : 珠輝と一緒に、文面に並んだ文字を追う。
[メイン] GM : 最初の方は普通の手紙だが、徐々に字がよれて読むことが難しく思えます
[メイン] GM : <目星>どうぞ
[メイン] 本田 珠輝 : CCB<=95 SNS部所属(探索技能/交渉技能) (1D100<=95) > 73 > 成功
[メイン] マリー : ccb<=80 目星 (1D100<=80) > 13 > スペシャル
[メイン] GM : 「パパ ○○(読めない)屋さんは可笑しいって気づいて。あの人たち、墓地で○体を食べ○○。ああ、マリアさま、(ここで筆は止まっている)」
[メイン]
司祭 :
「最後の方の手紙は私も読めていないんですよ」
「娘は私になにを伝えたかったのか…」
[メイン] 本田 珠輝 : 「………っ……!!!」
[メイン]
本田 珠輝 :
その文字のよれは……文字が汚い、という物でもなく。
恐怖。
恐ろしいと感じた者が描いた文体。
[メイン]
マリー :
「…………」
その筆致に吸い寄せられるように目が離せない。
[メイン]
本田 珠輝 :
その、独特ながらも熱のあるままに掻き立てる文字が。
一文字一文字、私の頭の中にこびりついて。
[メイン]
本田 珠輝 :
ぞくり、と背筋が震える。
病による悪寒ではない。顔色も、釣られて青くなるが。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……っ、ぁ……そう……ですね
私も……よく見えませんでした」
[メイン]
本田 珠輝 :
ごしごしと、袖で目を擦って。
ありがとうございます、と手紙を返す。
[メイン] 司祭 : 手紙を受け取り、机に戻す。
[メイン]
本田 珠輝 :
……人を疑いたくはない。
でも、何かおかしい。
この悪寒を……止める、何かが欲しい……。
[メイン]
本田 珠輝 :
ちらり、と司祭の後を向き。
そこに映った、本棚へと目が向いて。
[メイン]
本田 珠輝 :
「ぁ、あの……すみません!
重ね重ね申し訳ないんですけど……司祭さんって、普段どういう物をお読みになっているのでしょうか……?」
[メイン] 本田 珠輝 : と、ウソを交えて司祭さんへと話す。
[メイン]
本田 珠輝 :
うぅう……嘘はつきたくない……!
でも、これは……間違いを、証明するためだから……!
[メイン] マリー : 「…………はい。私からも、立派なシスターになるための知見として是非伺いたく」
[メイン] マリー : その様子を察してか、珠輝に協調する。
[メイン]
司祭 :
「私が普段読んでいる本ですか…?」
「そうですね。ありふれた答えかもしれませんが、聖書などを読んでいますね」
[メイン]
本田 珠輝 :
「ふむふむ……!
それって……こちらの本とかも、でしょうか……!」
[メイン] 本田 珠輝 : と、少し前のめりになりながらも、本棚を指さして。
[メイン]
マリー :
「あ……ちょっと、珠輝さん…!」
それを牽制する振りを。
[メイン] 本田 珠輝 : 「もしよろしければ、見させて頂きたいんです…!」
[メイン] GM : 珠輝は本棚にタイトルが書かれていない古い本が目に入ります
[メイン]
司祭 :
「構いませんが…」
その本とは別の本を取り出す。
[メイン]
本田 珠輝 :
マリーちゃん、ごめん!と内心で謝りながら。
ずずい、と前にのめり。
[メイン] マリー : 「!」
[メイン] マリー : 「珠輝さんっ!」
[メイン]
本田 珠輝 :
「こちらの本とか……意味深で、むしろ気になります!
どういう本なのでしょうか……!」
[メイン] 本田 珠輝 : その、名前のない本を手に取る。
[メイン] GM : 表紙にも何も書かれていない。触れるといやな気分になる。
[メイン]
司祭 :
「…!」
「それは…」
と、言いかけて
[メイン] 司祭 : 珠輝から本を取り上げる。
[メイン] 本田 珠輝 : 「あっ……!」
[メイン] 本田 珠輝 : パッと、手に持っていた本が消える。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……何かまずいこと、でしたかね……?」
[メイン] マリー : 「……当然です。勝手に人の本棚から…」
[メイン]
本田 珠輝 :
珠輝は内心でも人を疑わないという気持ちは持ち合わせているまま。
実際今の行動も、司祭の正しさを証明するためではある。
[メイン]
司祭 :
「ああいえ…これは大事なものなので」
つい乱暴な振る舞いをしてしまってばつが悪そうな顔になる。
[メイン]
本田 珠輝 :
しかし……造り手の性か。
好奇心は、それと同じくらい膨れている。
彼女をこうして、無遠慮な行動に向かわせるほどには。
[メイン] 本田 珠輝 : マリーと司祭の言葉に、あうぅぅと体が小さくなる。
[メイン]
マリー :
「………………」
珠輝の行動はわかる……が、如何せん…素直すぎる。
[メイン] 本田 珠輝 : 二人に嗜められ、流石の好奇心の塊の珠輝でも。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……すみません、何度も……!
お時間を取らせてしまい、ごめんなさい……では……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
ぺこぺこ、と、謝るだけでは済まないような気もするが。
何度も頭を下げて。
[メイン] 司祭 : 「いえいえ。大事な本をこんな場所に置いていた私も悪いので」
[メイン] 本田 珠輝 : マリーちゃんもごめんね…!と、小声で謝り。
[メイン]
本田 珠輝 :
そそくさとその場を後にする。
待っているであろう、エクシアとも合流するためにも。
自らの悪寒を止めるための情報は、果たして揃ったか……気になる。
[メイン]
マリー :
「…………」
「……分かっています。……それより、少しでも不信感を持たれない方がいいでしょうから」
と、司祭に聞こえないように返す。
[メイン]
マリー :
「……私からも失礼しました。」
「……あ。その……いつも、こちらの部屋で…祈りを?」
と、思い出したように。
[メイン] 司祭 : 「ええ。日課のようなものです」
[メイン] GM : s1d100 (1D100) > 47
[メイン] GM : 嘘は言っていないように思えます
[メイン] マリー : 「……。」
[メイン] マリー : ……何か隠している、ように…思えたのだけれど。
[メイン]
マリー :
そうしてマリーを追うように部屋を後にする。
……こぢんまりとした無彩色の部屋に、赤が映ったような気がした。
[メイン]
マリー :
[メイン]
マリー :
[メイン] エクシア :
[メイン]
エクシア :
─────そして主の存在が定かではない
何か、"真っ赤な嘘"を抱くような教会に訪れる、一人の少女。
[メイン] エクシア : エクシアと、たまとマリーは合流する。
[メイン] エクシア : 「やっほ」
[メイン]
エクシア :
頭の横にピースサインを見せながら。
もう片方の手にはナイフを。
[メイン]
本田 珠輝 :
「あ、エクシアさ……
……え、えぇええ……!?」
[メイン] マリー : 「……あの。説明をいただいても?」
[メイン]
エクシア :
にへらとした表情を浮かべながら。
ピースサインを作った手を広げ、二人へひらひらと手を振りながら。
[メイン] エクシア : 「ああもちろんさ」
[メイン]
本田 珠輝 :
そのナイフに、目をぱちぱちとし。
わたわたと両手を振って、説明を要するに目線を向ける。
[メイン] エクシア : ナイフの刃を自分の目の前へ持っていき。
[メイン] エクシア : もう片方の手で─────。
[メイン] エクシア : グッ。
[メイン] エクシア : 握り締める。
[メイン] マリー : 「───!?」
[メイン] エクシア : エクシアの表情には、眉がピクリと動くだけ。
[メイン] 本田 珠輝 : 「な────!?」
[メイン] 本田 珠輝 : 珠輝には、二度衝撃が襲った。
[メイン]
エクシア :
やがて、エクシアの握った手が開かれると
そこには……ぽた、ぽた、と滴る、赤い鮮血。
[メイン] エクシア : ─────"吸血鬼"の餌が、垂れる。
[メイン] エクシア : 「どう?二人とも」
[メイン] 本田 珠輝 : 一度は、エクシアが躊躇なくナイフを握りしめた事。
[メイン]
エクシア :
・・・・・
「─────美味しそうでしょ」
[メイン] 本田 珠輝 : そして、もう一つは────
[メイン] 本田 珠輝 : 「…………っ」
[メイン]
エクシア :
飄々とした表情ながらも、エクシアの目は
笑ってなど、いなかった。
[メイン] マリー : 「…………!!」
[メイン]
本田 珠輝 :
じゅるり、と。
自らの口、顎を伝う液体。涎。
[メイン]
マリー :
反射的に伏せていた身体。
……二回目だからだ。
[メイン]
エクシア :
「ま、つまりはだねぇ~」
にへらと笑いながら─────。
真実を話す。自分達が吸血鬼の身に近づいていってしまっていること。
そして─────吸血鬼の親玉を殺すことで、この症状は止まる、と。
[メイン]
本田 珠輝 :
そして、ここに来てから気にしていなかった。
喉の渇きがドンドンと膨れ上がっていくのを感じながら。
[メイン] 本田 珠輝 : 真実を、耳にする。
[メイン]
エクシア :
「きっとたまちゃんとマリーちゃんは
私が昨日作ったアップルパイよりも」
[メイン] エクシア : 「この血の方がずっと、ず~っと美味しそうに見えるかもしれないけど」
[メイン] 本田 珠輝 : 目は────赤に釘付けになったまま。
[メイン] エクシア : 「まぁでも、このままじゃ"楽しくない"じゃん?」
[メイン] 本田 珠輝 : エクシアの言葉に、ぐしぐし、と袖で口を拭い。
[メイン]
マリー :
「……荒唐無稽な……!」
しかし、それを直視しないように気を遣ること自体が…肯定に他ならなかった。
[メイン] エクシア : 「あはは~、ま、信じるも良し、信じないも良し」
[メイン]
本田 珠輝 :
……お腹が空いた。喉が、とても乾く。
そんな、理性では換算されないような衝動。
それが自分の中から湧き上がっていく事に、”真実”は嘘ではなくなる。
[メイン] エクシア : 「だからまぁ、後は私に任せればいいよ?」
[メイン] エクシア : 小首を傾げ、二人を見つめる。
[メイン]
エクシア :
「きっとこの先は、二人の想像を絶する世界
戦場よりも人の心の無い世界」
[メイン]
エクシア :
「二人が行く意義は、ハッキリ言うよ
無い。」
[メイン]
本田 珠輝 :
「……へ……
……というか、さっき言っていた……吸血鬼をどうにかする、って……」
[メイン]
エクシア :
「うん、そうだよ?
私は吸血鬼を殺すつもりでいる」
[メイン] マリー : 「……それには…私たちでは足手まとい、だと?」
[メイン] エクシア : 「私自身のためでもあるし、たまちゃんやマリーちゃんを助けるためでもある」
[メイン]
本田 珠輝 :
エクシアに感じたのは────壁。
きっぱりと彼女は"ここで帰れ"、そう言っている。
[メイン] エクシア : 「ん~~~~……マリーちゃんは、主の教えって覚えてるかな?」
[メイン] エクシア : 「殺戮は良くな~いっていう」
[メイン] エクシア : 「まぁでも私、こう見えても傭兵やってるからね」
[メイン] エクシア : 「だから─────"慣れてる"んだよ」
[メイン] マリー : 「…………!!」
[メイン] 本田 珠輝 : 「………っ……」
[メイン]
エクシア :
へらへらとした表情ながらも
淡々とした口調で言葉を紡ぎ続ける。
[メイン] エクシア : 「うん、たまちゃんなら私の言いたいこと、わかるよね?」
[メイン] マリー : 「……っ…ならば、同時に…敬虔な信徒でもあったはずでしょう…!」
[メイン] マリー : 悪足掻きをするように、エクシアに言い放つ。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……エクシア、さん……!
……それじゃあ、それじゃあ……自分一人で、そんな事を……」
[メイン] 本田 珠輝 : ごくり、と唾を飲んで。
[メイン] エクシア : 「うん」
[メイン] 本田 珠輝 : 「────っ……!」
[メイン]
エクシア :
「ここからは、殺し慣れた私の仕事
二人は家で休んでいれば、自然と、元に戻るのさ」
[メイン] エクシア : 簡単な話でしょ?と付け加える。
[メイン]
本田 珠輝 :
言い切られ、口がわなわなと震える。
けれど、そこから紡がれる言葉は掠れて。
[メイン]
エクシア :
「私は二人に、この先に行ってほしくない
見てほしくない光景があるから、だから敢えて
こ~んな"楽しくない"ことを言ってるわけだけど」
[メイン] エクシア : 「─────二人に、生命を宿した者を殺す勇気は、あるの?」
[メイン] エクシア : 真っ直ぐと、たまとマリーの瞳を見つめる。
[メイン] マリー : 「……………………っ……」
[メイン]
本田 珠輝 :
エクシアさんは、優しい。
マリーちゃんの言う通り、敬虔な信徒。だからこそ、こうやって私たちを通さないようにしてくれる。
"隣人を愛している"からこそ、こうして、私たちに語り掛けている。
[メイン] 本田 珠輝 : 真っすぐ、瞳を向けられて。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……わかり、ません……」
[メイン] マリー : ………………珠輝、さん……
[メイン] エクシア : 「……ふぅん?」
[メイン] エクシア : 続けて?と言わんばかりに、たまを見つめる。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……私は、誰かにそんな事をしたことはなくって……
怖がりな私は、土壇場で、恐ろしくなっちゃう……と思います」
[メイン] 本田 珠輝 : 二人の目線を向けられて、体が小さくなりながらも。
[メイン]
本田 珠輝 :
「私はエクシアさんみたいに、心も体も強くて立派なわけじゃなくって……
マリーちゃんみたいに、確かに信じるものがあるわけじゃない……」
[メイン] 本田 珠輝 : でも、とか細く。
[メイン] 本田 珠輝 : 小さい瞳を、赤色のエクシアへと向けて。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……一人で背負うのは……よくない、と思います……!
ううん……私が……いやだ……!」
[メイン] エクシア : 「…………………」
[メイン] 本田 珠輝 : ぎゅっと、唇を固く締めて。
[メイン]
本田 珠輝 :
「私たちが作ってる、同人ゲームだって……
みんなの力があってこそ、完成するんです……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
「もし、ここで……私が、エクシアさんと一緒に行かなかったら……
このまま、見ないふりをして帰ったら……」
[メイン] 本田 珠輝 : 「……アップルパイは、昨日と同じおいしさは味わえません……!」
[メイン] エクシア : 「……………………」
[メイン]
本田 珠輝 :
そうして、きゅっとマリーへと目を向ける。
……言い切ったのに、自信がなく助けを求めたのか。
[メイン] マリー : 「……」
[メイン]
マリー :
「……一人で背負うのは良くない、ですか。」
じゃり、と。
[メイン] エクシア : ちらりと、今度はマリーの方へ視線を向ける。
[メイン]
マリー :
「……ええ。それならば……私も引くことはできません。」
「私は、人を悩みから解放する、立派なシスターになるのが夢……ですから。」
[メイン]
マリー :
「……それに」
携えたまま、未だ使われていない拳銃を。
[メイン]
マリー :
「さっきの珠輝さんのおかげで気付けたんです。今の私に必要なのは……助けたいと思う気持ち」
「"生命を宿した者を殺す勇気"なんかじゃなく」
[メイン]
マリー :
エクシアの。
そして、珠輝の方を見て。
[メイン]
マリー :
「─────"生命を宿した者を守る勇気"です。」
[メイン] エクシア : 「……………」
[メイン] エクシア : 眉をハの字にしながら、溜息を吐き。
[メイン]
エクシア :
「……それはぁ~……あはは、いやぁ、困ったね~……
ん~~……いや、か………そ、っかぁ~……」
頭の後ろを掻きながら、バツの悪そうに視線を逸らしながら。
[メイン]
エクシア :
「…………ん、そうだね、うん
二人のこと、もしかしたら見くびっていたのかもねぇ~……」
[メイン] エクシア : 「面目無い」
[メイン] エクシア : 少し頭を下げ。
[メイン]
エクシア :
「─────それなら、私も分かったよ
二人がそこまで言うのなら………
覚悟があるっていうのなら」
[メイン] エクシア : そうして、二人の足元へ、紙束を投げる。
[メイン]
エクシア :
「─────それは地獄の一等地への切符さ
ここから先に行くに、必要なことが書かれてある」
[メイン]
本田 珠輝 :
マリーの言葉が、珠輝も一緒に奮い立たせて。
どきどきと高鳴っていた鼓動が、どんどんと早まっていく。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……これが……」
[メイン]
マリー :
……身体の奥から湧き出す熱は吸血鬼としての渇望か──それとも。
珠輝のそばに顔を寄せて、それを確認する。
[メイン]
エクシア :
「そうだよ、それが吸血鬼の親玉を、確実に殺すことができる
唯一無二の方法、私達が抗うための武器」
[メイン]
本田 珠輝 :
と、紙束を拾いあげて。
ぺらぺらとめくりながら、文字を追う。
[メイン] エクシア : 「それを読み終わったら、あとは……そう、だねぇ」
[メイン] エクシア : 「─────主にでも、祈りを捧げよう」
[メイン]
エクシア :
そう言い、手を合わせ、指を折りたたみ。
目をゆっくりと閉じる。
[メイン] エクシア : ─────この二人に、福音があらんことを。
[メイン] GM : エクシアが祈ると「私を殺して」となにかが心に語りかけて来る。SANc(1/1d3)
[メイン] エクシア : CCB<=86 【SANチェック】 (1D100<=86) > 7 > スペシャル
[メイン] system : [ エクシア ] SAN : 86 → 85
[メイン] エクシア : ─────ああ、分かっているよ。
[メイン] エクシア : ─────必ず、殺してあげるよ。
[メイン] エクシア : ─────それが君の望みだというのなら、私はそれを叶える。
[メイン] エクシア : そして、ゆっくりと目を開く。
[メイン] エクシア : 「……ま、とは言っても私、親玉の居場所全然わかんないんだけどね~!」
[メイン] エクシア : いつもの、お調子者な彼女の顔に戻り、けらけらと笑う。
[メイン] エクシア : そう言いながらも、血まみれの手を握り、人差し指を立てる。
[メイン]
エクシア :
「ただ!そいつは多分─────この教会にいる
これは確かだね!」
[メイン] 本田 珠輝 : 「…………!」
[メイン] マリー : 「……その。"赤い目"なら、私……見たんですが……」
[メイン] マリー : おずおずと。
[メイン] エクシア : ほ~う……?と、マリーの方を向く。
[メイン]
本田 珠輝 :
文字を読み終えて。
その情報量に、軽く眩暈を起こしながら、ようやくの所で立ち。
[メイン] 本田 珠輝 : え……!?と、マリーの方へとぐるりと向く。
[メイン] マリー : 眼前で流れる血にまだ少しくらり、としつつ……口を開く。
[メイン] マリー : 教会の奥の部屋……居住スペースであったこと、見たことを。
[メイン] エクシア : 「─────なるほどねぇ、司祭さんが……ねぇ」
[メイン] 本田 珠輝 : 「……そ、そうだったんだ……!?」
[メイン]
本田 珠輝 :
ごくり、と唾を飲む。
それならずっと、私たちと同じ症状が……!?
[メイン]
エクシア :
「じゃ、敵対覚悟で聞きに行こう
それが手っ取り早い、そうでしょ~?」
にへらと笑いながらも、半分傭兵の顔となる。
[メイン]
マリー :
「……はい…私、珠輝さんよりも近くにいたので……」
その時は、吸血鬼……だなんて、思いもしなかったが。
[メイン] 本田 珠輝 : 「…………」
[メイン]
本田 珠輝 :
手出ししなかったのは、あの人の優しさなのだろうか……
なんて、楽観的な考えを持ちつつも。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……そう、ですね……!
知っている人がいるなら、聞いてみるのが一番です」
[メイン]
本田 珠輝 :
敵対……とは考えていない。
どうにかする道を探して見せる。
そして、協力し合えれば……と、考えたから。
[メイン]
マリー :
「…………
結果、殺してしまうことになっても……ですか。」
[メイン]
マリー :
"守る勇気"だと言ったからには。
……確認は、私がしなければならない。
[メイン] エクシア : 嫌そうな顔立ちのマリーを見て。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……あ……」
[メイン]
エクシア :
「まぁ、最終手段として、だけどね~
それ以外に方法があれば、もちろんそっちの方が望ましいよ
だってそっちの方が"楽しい"だろうからね~」
[メイン] 本田 珠輝 : マリーの言葉に……確かに、と思い直す。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……ただ、どうすればいいんだろ……
わかんないや……うぅ〜〜…!!!」
[メイン]
本田 珠輝 :
教会だとわかったとしても、特定するまで知っている訳でもない。
ましてや、"吸血鬼"なんて人がどこにいるか……なんて。
ましてやくまなく探すのは、途方もない。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……こういう時ってどうすればいいんだろ……?」
[メイン]
本田 珠輝 :
頭を抱えながら、うーんと悩ませ。
ちらり、とマリーへの目線をやる。
[メイン] マリー : その視線に、難しい顔をはっと上げ。
[メイン] マリー : 「……私からは、はっきりとした答えをお伝えすることはできませんが…」
[メイン]
マリー :
す、と。
珠輝の身体に寄り添うように。
[メイン] マリー : 「迷いを捨てて、心を安らかにするのも……よいかもしれませんよ。」
[メイン] マリー : 言って、目を瞑り……そっと両手を胸の前へ。
[メイン]
本田 珠輝 :
ひゃう、と寄り添った体を感じながら。
……心を安らかに……それは、二人との交流で学んだ……
[メイン] 本田 珠輝 : 同じく、目を瞑り……そっと両手を胸の前へ。
[メイン] GM : 2人が祈ると「私を殺して」となにかが心に語りかけて来る。SANc(1/1d3)
[メイン] 本田 珠輝 : CCB<=55 SAN値チェック (1D100<=55) > 44 > 成功
[メイン] マリー : ccb<=57 SAN (1D100<=57) > 34 > 成功
[メイン] system : [ 本田 珠輝 ] SAN : 55 → 54
[メイン] system : [ マリー ] SAN : 57 → 56
[メイン] 本田 珠輝 : そうして、無にした心に響いたのは────
[メイン] 本田 珠輝 : 悲痛な、けれど助けを求める声。
[メイン] 本田 珠輝 : 「………っ!」
[メイン]
本田 珠輝 :
どくん、と心臓が早回しになる感覚を覚えて。
思わず、自分の胸を服越しに触れる。
[メイン]
本田 珠輝 :
今のは……私に届いた声、だよね……?
……もしかして、ここにいる吸血鬼……っていうのは……。
[メイン] 本田 珠輝 : 教会内で聞き耳!
[メイン] GM : どうぞ!
[メイン] 本田 珠輝 : CCB<=95 SNS部所属(探索技能/交渉技能) (1D100<=95) > 15 > スペシャル
[メイン]
GM :
礼拝室には協会の規模のわりに立派なマリア像がある。
珠輝はその像から視線を感じます。
[メイン] 本田 珠輝 : 「………あ………」
[メイン] 本田 珠輝 : 閉じた視線を開き────見上げた顔と交差したのは、マリア像の視線。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……もしかして、あれが……?」
[メイン] エクシア : 「………ん……?………え?……え??ま、まぁじで……!?」
[メイン] エクシア : たまの視線の先にある像を見て、瞼を何回か閉じる。
[メイン] マリア像 : その像を見ると、瞳が赤く光ったように見えた。
[メイン] マリー : 「…………!」
[メイン] 本田 珠輝 : 「わっ……!?」
[メイン] 本田 珠輝 : 眩く光ったその瞳に、一瞬、目を晦ませながら。
[メイン] エクシア : 「…………なる……ほどね……」
[メイン] エクシア : 額に汗がつぅ、と伝い落ちながら。
[メイン]
マリー :
「……私たちが飲んだのは主の血…」
「……聖母がその母なる"母体"であるなら…説明はつきますが」
[メイン]
マリア像 :
『私の声が、聞こえるのですか?』
3人の脳内に直接声が響く。
[メイン] エクシア : 「……そう、だね……いやはや、本当に奇妙な話だ」
[メイン] エクシア : 「……あいよ~、聞こえるよ~」
[メイン] 本田 珠輝 : 「……わわわ……!?え、えっと……はい!聞こえます……!」
[メイン]
本田 珠輝 :
頭の中に響く、不思議な感覚。
熱っぽさもあることも含めて、眩暈がしそうになるが、やっとこさ返事を返して。
[メイン] マリー : 「……はい」
[メイン] マリア像 : 『ならば、私の願いを叶えて下さい』
[メイン] マリア像 : 『もう、優しい司祭の子孫に迷惑はかけられません』
[メイン] エクシア : マリア像の願いに対し、ちらりとたま、マリーの方を向く。
[メイン] 本田 珠輝 : 「…………」
[メイン] マリー : 「…………」
[メイン]
エクシア :
魔術を織り込んだ銃弾は、放とうと思えば放てるだろう。
だけど─────二人は、決してそれに納得なんかしやしない。
[メイン]
本田 珠輝 :
……私は……エクシアさんが、罪を背負うくらいなら……
一人でやらずに、みんなで分け合おうとでも思ってしまっていた……。
どうしようもないなら、それで……なんて。
[メイン]
エクシア :
「……主は、自身を利用され、人を吸血鬼という存在に変えてしまう
罪深き行為を進ませてしまった。
そして主自身は、こうして指一本動かすこともできない。」
[メイン]
本田 珠輝 :
でも……マリーちゃんは違った。
全ての命を、助けるために……目の前にいる彼女をも、救って見せる。
そう言い切ってみせていた。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……他に方法は……ないんですか……!」
[メイン] 本田 珠輝 : そうして、マリア像へと、目線を向ける。
[メイン] マリア像 : 『他に方法があるのなら、私が教えて欲しい』
[メイン] マリア像 : 『純血種の吸血鬼を殺すことでしか、この連鎖は止められません』
[メイン] マリア像 : 『大昔にここに住み着き、眠りについたときは幸せでした』
[メイン] マリア像 : 『しかし、口惜しいのは、あの葬儀屋―グール―が今の司祭をたぶらかし平穏が破られてしまった』
[メイン] マリア像 : 『司祭を止めるためにも、私を…殺して下さい』
[メイン] 本田 珠輝 : 「…………」
[メイン]
本田 珠輝 :
私は……死んでほしくない。
こうして…彼女の口から言葉が発せられるうちに、彼女を……助けたいと思ってしまった。
眠りについて、幸せだったのなら……その幸せを、ずっと続いていかせてほしい。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……あなたは……本当に、いいんですか……?」
[メイン]
本田 珠輝 :
「こうして……あなたが、殺されしまう事で……
犠牲になることで、終わる事で……」
[メイン] 本田 珠輝 : 「それを、あなたは望んでいるんですか…!!」
[メイン] 本田 珠輝 : 最後は、少し言葉が大きくなりながらも。
[メイン] マリア像 : 『…望んでいるというと、嘘になります』
[メイン] マリア像 : 『しかし私は吸血鬼、いずれ滅ぶべき種族だったのです』
[メイン] マリア像 : 『それがたまたま''今''となっただけ、です』
[メイン] 本田 珠輝 : 「………っ……!」
[メイン] マリア像 : 『だから、私がこれ以上グールに利用される前に…どうか…!』
[メイン]
本田 珠輝 :
響く言葉の節々に、ぎんぎんと頭が痛む。
それが、切実に、響いていたから。
[メイン]
本田 珠輝 :
……けれど、生きてほしいというのは自分本位な願い。
彼女は、心優しき、隣人を愛そうと決めた吸血鬼が、想ってくれていることは。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……エクシア……さん……」
[メイン] 本田 珠輝 : か細い声で、彼女へと近寄る。
[メイン] エクシア : 「─────ん」
[メイン]
エクシア :
小さな少女の姿を目にする。
エクシアの顔は、いつもの飄々とした表情ではなく、むしろ、真顔であった。
[メイン] 本田 珠輝 : 「────私に、やらせてください」
[メイン] エクシア : 「…………」
[メイン] エクシア : ─────その言葉を聞き、微笑む。
[メイン]
エクシア :
「……あいよ、それがたまちゃんの選択なら
たまちゃんの意地、覚悟なら……あたしは、それを拒みやしないよ
─────大丈夫、頑張りな」
[メイン]
エクシア :
優しく、穏やかな口調で、にへらと笑いながら。
たまにそう告げる。
[メイン]
本田 珠輝 :
これは……神からの試練なのかもしれない。
何かの報いを、こういった形で受けている。
私が楽観的に、楽しいなんて……甘い考えを持っていたから、罰を受けるんだろう。
[メイン]
エクシア :
─────主よ、これで良いのでしょう。きっと。
あたしの選択は、主への裏切りかもしれない。
……それでもあたしは、"隣人を愛したい"から、ね。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……えへへ、ありがとう……」
こくり、と頭を下げて。
[メイン]
本田 珠輝 :
鋭くとがった、鋭利なナイフを手にする。
血が滴り、見るだけで衝動が引き起こされそうだった。
[メイン]
エクシア :
たまの頭を無性に撫でたくなり
わしゃわしゃと掻き回す。
[メイン] 本田 珠輝 : あうあうあう、と頭がぐるぐると回りながら。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……マリーちゃん、ごめんね……
不器用な私には、これくらいしかできない……から」
[メイン] 本田 珠輝 : ナイフを持ちながら、彼女へとそう瞳を向ける。
[メイン]
マリー :
「……珠輝さん。」
一歩、近づいて。
[メイン] マリー : その頬を、引っ叩く。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……へ……」
[メイン] マリー : 「…………」
[メイン] 本田 珠輝 : 「………ぁ」
[メイン] 本田 珠輝 : ぱちん、と頬に鈍い痛みが走る。
[メイン] マリー : 「……珠輝、さん。」
[メイン] マリー : 「私は……いなくても、同じですか。」
[メイン] 本田 珠輝 : 「…………え?」
[メイン]
本田 珠輝 :
ひりひりとした痛み。
けれど、それよりも直に伝わる、彼女の目の奥。
[メイン]
マリー :
「私は……人の相談に乗れる、人の助けになれる。」
「珠輝さんの助けになれる……そんなシスターにも、なっちゃあ…いけないんですか。」
[メイン] マリー : わなわなと、声が震える。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……あ……」
[メイン] エクシア : 「─────そりゃ違うよ、マリーちゃん」
[メイン] エクシア : たまの後ろで、にへらと笑いながら立つ堕天使。
[メイン]
マリー :
「……」
振り返り。
[メイン]
本田 珠輝 :
……私は、マリーちゃんが人助けをしてくれる。
何度も、そう言ってくれたのに……。
自分自身は、彼女の事を信じて……助けを求めてなかった。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……」
[メイン]
エクシア :
「たまちゃんはこうして誰かのために、運命を選択し
そしてそれを実行しようとしている
この覚悟は、他の誰かを踏み躙っているもんじゃないよ」
[メイン]
エクシア :
「─────マリーちゃんがいたからこそ
たまちゃんはこうして、自分の成すべきことを成す"勇気"を持てた」
[メイン] エクシア : 「─────"生命を宿した者を守る勇気"」
[メイン]
エクシア :
「マリーちゃんは、たまちゃんの心を助けた
ちゃ~んと、人助けをしている
……ね?そうでしょ?」
と、たまの両肩に手を乗せ。
[メイン]
本田 珠輝 :
「…………エクシア、さん……
……そう、かも……しれません……」
[メイン] 本田 珠輝 : ぽん、と両手に置かれた手を感じながら。
[メイン]
本田 珠輝 :
「……私は、マリーちゃんに……
生きる人を守る勇気をもらった……」
[メイン] 本田 珠輝 : 「……でも、もう少し……甘えちゃっても、いいかな……」
[メイン] 本田 珠輝 : ナイフを、半分だけ柄を持って。
[メイン] マリー : 「……。」
[メイン] マリー : 「珠輝さん。」
[メイン] 本田 珠輝 : 「……うん」
[メイン] 本田 珠輝 : じっと、マリーを見る。
[メイン] マリー : 「……私はまだ、あなたが思うほど立派な人間ではありません。失敗もしますし、すべてを救ったりできるほど…強くありません。」
[メイン] マリー : 「だから━━こうして。」
[メイン] マリー : ナイフの柄に触れた手を……絡み合わせるように。
[メイン] マリー : 「震えないように、手を握ってもらっては……だめですか。」
[メイン] 本田 珠輝 : 「────っ……!!!」
[メイン]
本田 珠輝 :
自らの手と触れ合う彼女の手。
それを、しっかりと、握りしめて。
[メイン]
本田 珠輝 :
珠輝は……自分自身で、背負おうとしていた。
殺人という罪を、私の手で全て負うことが、贖罪であると。
[メイン] 本田 珠輝 : けれど、抱え込んでいた気持ちは、一つではなくなった。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……う、ぅ……う゛うん゛……!」
[メイン] 本田 珠輝 : 涙をぽろぽろと、雫状に流しながら。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……だめじゃ、ない゛っ……!!」
[メイン] マリー : 「……そう言ってくれるって、信じてました。」
[メイン] マリー : にこりと微笑むその表情にも、自らの涙は支えきれなくて。
[メイン] エクシア : 二人の、確かな"愛"を目にし、微笑み。
[メイン] エクシア : そして吸血鬼の親玉……いや、哀れな主の形をした者へ、目を向け。
[メイン] エクシア : 静かに、人差し指と中指を揃えた手で、クイ、と返し。
[メイン] エクシア : 踵を返し─────教会を後にした。
[メイン]
本田 珠輝 :
溢れて止まらない私を、それでも許してくれる彼女。
潤んだ瞳には、光の反射が輝いて見えた。
まさしく後光のように────
[メイン] 本田 珠輝 : ────シスターマリー、として。
[メイン] 本田 珠輝 : 「……えへへへ……すっごく、すっごく……心強いよ」
[メイン] 本田 珠輝 : ぐしぐしと、涙を袖で拭き取って。
[メイン] 本田 珠輝 : 二人一緒に見据えるは────マリア像。
[メイン] 本田 珠輝 : そうして、一歩、一歩を踏み出していく。
[メイン]
マリー :
一歩、一歩。
……足音が、呼吸が、重なる。
[メイン]
本田 珠輝 :
どくん、どくんと鳴る心臓まで。
重なって聞こえる。
[メイン]
本田 珠輝 :
他に方法はあったかもしれない。
もっと、全てを助けようとすることも出来たかもしれない。
[メイン] 本田 珠輝 : ただ、この事に後悔はない。
[メイン]
本田 珠輝 :
こうして、隣にいてくれる人がいるなら。
アークナイツ
こんな夜でも明日を見れる。
[メイン]
本田 珠輝 :
ブルーアーカイブ
これが、私たちの記録。選択。
諦めないで、私たちが頑張るからこそ。
[メイン]
本田 珠輝 :
どんなに、掴みにくい星でも。
ステラのまほう
助けになってくれる、友だちがいてくれる。
[メイン] 本田 珠輝 : その事に。私は、主に感謝します。
[メイン]
本田 珠輝 :
そうして、像へと二人は向き直る。
[メイン]
本田 珠輝 :
一緒に足音を立てて、一緒に息を吸って、一緒に息を吐いて。
同じ熱を感じて、同じ鼓動を感じて、同じ震えを感じて。
[メイン] 本田 珠輝 : そして。
[メイン] 本田 珠輝 : 「マリーちゃん、それじゃあ……」
[メイン] マリー : こくり。
[メイン] マリー : 「……せーの、で。一緒に。」
[メイン] 本田 珠輝 : こくり。
[メイン] 本田 珠輝 : すぅ、と深呼吸して。
[メイン] 本田 珠輝 : 「─────せー、」
[メイン] マリー : 「のっ─────!!!」
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン]
マリー :
[メイン] マリア像 : ざくり…と刃が突き立てられる。
[メイン]
マリア像 :
『…ありがとう』
マリア像の赤い瞳が徐々に光を失っていく。
[メイン]
マリア像 :
『あなたたちに、神の御加護があらんことを…』
その言葉を聞き終えると、あなたたちの灼熱感と渇きがふっと消えます。
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン]
本田 珠輝 :
冬。
空気が冷え込み、釣られるように体も凍えるような、そんな季節。
[メイン]
本田 珠輝 :
村を襲った原因不明の感染症は、村の人間には原因がわからないまま、自然消滅した。
[メイン]
本田 珠輝 :
感染した当の本人たちに聞いても、「風邪だ」と言われるだけ。
あらゆる憶測や噂は流れたが、それ以上病のように広がることも無く、そのまま風化していった。
[メイン]
本田 珠輝 :
平凡な、至って普通の村には、非日常など訪れない。
日常は変わらず、当たり前だって顔をして村に居座っている。
[メイン] 本田 珠輝 : 変わっていることといえば。
[メイン]
本田 珠輝 :
この村の協会には。
[メイン] 本田 珠輝 : お調子者のアップルパイ好きのシスター。
[メイン] 本田 珠輝 : 人の役に立つことを目的とする敬虔なシスター。
[メイン]
本田 珠輝 :
そして、最近シスターを始めた。
シスター見習いがいる事だろうか。
[メイン]
本田 珠輝 :
この村に訪れたなら、是非立ち寄ればいい。
神の御加護が与えられるだろうから。
[メイン]
本田 珠輝 :
冬。
体も心も冷え込みそうな季節だけれど。
[メイン] 本田 珠輝 : 心は、誰かの助けによって温まる。
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] 本田 珠輝 :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
シャンクトゥルフ「Hail Maria」
グッドエンド
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : 宴ですわ~!!!
[メイン] エクシア : 宴だぁ~~~~~~!!
[メイン] 本田 珠輝 : うたげだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[メイン]
GM :
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9482804
制作者様のシナリオになります